外反母趾のための靴

外反母趾とは端的にいって、足の親指が外側に曲がる病気です。湾曲がひどくなると足が痛くて歩けなくなり、足も変形しますからふつうの靴ははけないことに。がまんしてムリに歩いていると、疲れやすくなるばかりか股関節まで傷めてしまいます。


足が痛いと人間はどうしても背中をまるめて歩くため、姿勢がわるくなって腰痛や肩こり、頭痛まで併発してしまうケースも多いのです。早いうちにきつい靴をはくことをやめると痛みはやわらぎますが、いったん外反母趾になると親指の曲がりは歩くだけでも自然に進行します。


痛みが軽くなったといって油断していると、年齢を重ねてから変形がひどくなったり、痛みが再発することもあります。また外反母趾が進むと親指以外の指も外側に曲がり、脱臼したり槌指（つちゆび＝突き指のこと）になったりするため、外反母趾をほおっておくのはたいへん危険なこと。


結果として足全体が扁平足や開張足（かいちょうそく＝足の甲が横に広くなり、足の横アーチが扁平になっている足）になり、足の裏や小指のほうまで痛みが広がってしまい、素足でさえ歩行することが困難になってしまうのです。ひとたび外反母趾になってしまったら、治療と靴選びが重要になってきます。